同居して介護すべき?

在宅介護は介護する側だけではなく、される側にも大きな負担が生じます。
介護を行う親族は技能や知識に乏しい素人である他、住居が介護に適した構造では無いことが大きな理由です。
手すりや滑り止めを増設することは可能ですが、それでも体を支えたり歩行を助けるなどの介助作業を行うにはスペースが狭いので決して快適とは言い切れないのが実状です。

特に一人暮らしの親に対する介護は万が一の事態に陥った際に対処が遅れてしまうおそれがあるので、介護する側は同居も視野に入れる必要があります。
親の一人暮らしが難しくなったら、親に同居を求めてみましょう。
同居なら常に目が届く環境なので、万が一の事態にも迅速な対処が可能です。

しかし環境の変化に拒否反応を示す人は多く、特に一人暮らしに慣れていると同居を断られることがあります。
断られたら無理に同居せず、要介護認定が上がるまでは一人暮らしを続けてもらうとよいでしょう。
ただしその場合は親のもとに通って介護を行うことになるため、積極的に地域のサポートなどを受けることをおすすめします。
(高齢者の一人暮らしをサポートする取り組み:http://protect-elderlypeople.com

またたとえ親が同居を望んでも、介護する側の配偶者や子供との関係が良くないと、同居することでお互いにストレスが溜まってしまう結果になります。
場合によっては体調不良になったり認知症が進んでしまう可能性もあることから、親に同居を求めるならまずは家族全員の同意を得たうえで、慎重に話し合って決めることが重要な条件です。