在宅での家族の介護には休みがなく、精神的にも肉体的にも疲れが溜まりやすいです。
その上、認知症の方の介護をしていると、介護を嫌がられたり暴力を振るわれたりすることも珍しくありません。
長期間疲れが溜まっている場合や、本人のために献身的に尽くしても報われないことにむなしさを感じている場合には、介護うつを発症してしまうことがあるので注意が必要です。
介護うつを発症すると、食欲不振や睡眠障害、気分が落ち込みなど多くの症状がでて、生活に支障をきたすようになります。
さらに、「自分なんかいなくなってしまったほうがいい」と自殺を考えるようになるケースもあります。
したがって、自分が介護うつになっているのではないかと感じたらそのままにせず、まずは家族や友人など身近な人に相談してみましょう。
人に悩みを話すだけでもストレスは軽減できます。
また、介護を一人で背負い込まず、他の家族と協力したり介護サービスを利用したりすることも介護うつの改善に有効です。
介護サービスには、通所介護サービス(デイサービス)や短期入所生活介護(ショートステイ)、訪問ヘルパーなどがあります。これらを利用して介護から離れる時間をつくることにより、気分をリフレッシュできるでしょう。
それだけでなく、プロの介護士と直接話す機会を持つことで、どのように被介護者と接していけばよいのかといった介護のコツを習得できるメリットもあります。